アバド追悼 アルゲリッチ最後のコンサート共演

老いらくの恋 天国と地獄を見せるコンチェルト

モーツァルト管弦楽団を指揮してクラウディオ・アバドが最後に共演したのは、マルタ・アルゲリッチでした。近年、ジョアオ・ピレシュとの爽快なモーツァルトを聞かせてくれたばかり。
この二人はお互いの存在あったからこそ、今の二人が在ると言って言い過ぎではないと思います。分かりにくい言い回しになったけれどもプロコフィエフ、ショパン、リストのピアノ協奏曲を録音したレコードは長い間ドイツ・グラモフォンの顔といえるレコードでした。
オーケストラこそロンドン交響楽団だったけれども、ムターのデビューがいきなりカラヤンの指揮するベルリン・フィルだったというのと違う幸運だったと考えます。

青春まっただ中だった二人の間に何もなかったのでしょうか。当時のポートレイトではクラシック演奏家というよりもジャズのセッションの途中のショットじゃないかと思ってしまいそう。
忙しい日々となって青春どころじゃなかったのかもしれませんが、純粋な音楽だけの付き合いだったのでしょう。そんな二人も年日が過ぎて、熟達した音楽をきかせ合う。最後となった演奏会の録音からは互いの人生を語り合うようです。
老いらくの恋。そんな話題もこの二人なら聞かせてくれたかもしれない。

Download → http://smarturl.it/AbbadoArgerich_Dwnld
CD → http://smarturl.it/AbbadoArgerich_CD


英国プレスの気品あるヴァイオリン ミルシテイン

ヴァイオリンの貴公子と呼ばれたミルシテインの、この気品はオーディオにこだわって再生して楽しみたいものだ

Nathan MILSTEIN, William STEINBERG/ THE PITTSBURGH SYMPHONY ORCHESTRA – BEETHOVEN: VIOLIN CONCERTO – CAPITOL P8313
アナログレコード
【協奏曲】


スリリング★アルゲリッチ/ショパン:ピアノ協奏曲

Chopin: Klavierkonzert Nr.1, Liszt: Klavierkonzert Nr.1
Martha Argerich, London Symphony Orchestra – Claudio Abbado

アルゲリッチ若き日の情熱!革命のエチュード、英雄ポロネーズ、バラードよりはスケルツォがショパンの楽曲の中でアルゲリッチの音楽の持ち味を感じさせる。今、新人ピアニストで翠星の如きデビューだったら、プロコフィエフの協奏曲第3番がセンセーショナルだろう。
ショパン・コンクールの本選と、ウィナーコンサートをレコードにしたムザ盤も素晴らしい。2013年の現在としては、両曲共にツィマーマンの新盤がベスト・チョイスですが、いまだこちらには極上のジャズ・セッションに接した時のようなドキドキ感が躍動している。アルゲリッチ、27歳。アバド、35歳。二人の炎は未だ力強い。


美貌のローラ・ボベスコ/ヴィオッティ:ヴァイオリン協奏曲集

温かみがありふくよかな音色、説得力のある解釈と美音が魅力のボベスコの名盤が復活。
物腰がそそる。美貌のヴァイオリニストは、彼であれ彼女であれ、その立ち居振る舞いが音楽を周囲に振り撒いている。ステージに現れれてフロントに立つ、まだ楽器を構えてもいないのに音楽を感じる。実際にはリハーサルで打ち合わされているのだけど、そこから放たれる何かを感じて指揮者が前奏を始めているような・・・ボベスコの舞台を一度でも見た者なら、あの美貌、あの魅力的な金髪、そして少女のように楚々とした物腰を一生忘れることは出来ないだろう(宇野功芳)。氏の激賞がレコードの紹介にあるように、ローラ・ボベスコが日本に紹介された時のセンセーショナルを覚えている人は同じ思いでしょう。
Viotti : Concerto for Violin and Orchestra No.22 in A Minor & 23 in G Major – Lola Bobesco, Kurt Redel / Rheinland-Pfalz State Philharmonic Orchestra – TALENT-SILKROAD


大推薦盤☆グルダ/モーツァルト:ピアノ協奏曲

曲想を心を込めて描き出し、楽曲の魅力をダイレクトに聴き手に伝えていこうという自然体の姿勢そのもの
全世界のオーディオを聴ける環境があるところ、隅々に行き渡っているレコードだろう。モーツァルトの音楽は純粋に音だけの世界であって、言葉は不要なのだ。グルダの演奏するモーツァルトには、グルダその人はいない。感覚に訴えてくる演奏である。しかし、そうそう成功するものではなくて多くの演奏家が個性を露呈している。それがモーツァルトを楽しむ時の接し方ともいえる。
凡庸とも言われるほど、素晴らしい。相反しているようだけどモーツァルトは無心になってこそ、本当の顔を見せることはよく言われていること。

Mozart : Piano Concrtos Nr.20 and 21 – Freidrich Gulda, Claudio Abbado / Wiener Philharmoniker – DEUTSCHE GRAMMOPHON 2530 548


貴方だけに★トルトゥリエ/エルガー:チェロ協奏曲

Elgar: Cello Concerto, Introduction and Allegro for Strings, Serenade for Strings
Paul Tortelier, Sir Adrian Boult / London Philharmonic Orchestra
EMI ASD 2906あなた一人のために開かれる演奏会。録音の、エンジニアは名手クリストファー・パーカー。
聴き始めていきなり、イントロのソロはチェロが目の前にあるようだ。録音は素晴らしくチェロがスピーカーの中心に定位し、ソロ・コンチェルトを特等席で聴いているようです。リスニングルームに楽団員が全て入りきれるスペースがあれば、ひとりひとりの表情も見えるほどの優秀録音かもしれない。そう思わされるほどの出来上がりです。


ショパン&リスト:ピアノ協奏曲第1番 の優秀録音

ソロ・ピアノが入ってくる直前のゾクゾク感。極上のジャズ・セッションに接した時のようなドキドキ感が躍動している。 録音から45年過ぎてサウンドは古臭いけど、音楽に浸るワクワクした楽しさは一向に新鮮味を失っていない。 Ama