ベルサイユの忘れられた美しい宝玉◉モザイク四重奏団 ボエリ:室内楽曲集

時代は『ベルサイユのばら』の音楽。アレクサンドル・ボエリは近頃ひっそりとクラシック音楽を愛好して来た者にとって楽しみとなっていますね。このアルバムでは、トリオ、カルテット、セクステット、そしてオルガンとチェリのための3つのメロディーを含む墓襟の室内楽の言うしいサンプリングになっています。
ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパンまで跨いでいて音楽史上ではロマン派がメインストリームだったために、あの男に相手にされなかったことは不遇だったと思われる。オルガン奏者、ピアニストだった作曲家は

Alexandre Pierre François Boëly (1785-1858):
Trio in C major, op.5 no.2 *
Three Melodies for Cello and Organ no.1 in C minor +
String Quartet no.1 in A minor, op.27 *
Movement for String Quartet in E major *
Three Melodies for Cello and Organ no.2 in E major +
String Sextet in D major (arrangement of a symphony by the composer) #
Three Melodies for Cello and Organ no.3 in G major +

Quatuor Mosaïque *
Ensemble Baroque de Limoges #
Eric Lebrun – organ +
Christophe Coin – cello +

0810473010006


アナログの逸品◉音楽史上二人目の偉大な女流作曲家の才◉愛の調べ、クララ・シューマン作品集 エレーヌ・ボッシ

「ロマン派、というのは本当は彼女から生まれたんじゃなかろうか」エレーヌというファーストネームからして、グリモーを重ねあわせてしまいますがボッシの演奏は軽い。軽妙という表現でも、いろいろありますがボッシの軽妙は哀しく澄み渡った透明な軽み。長谷裕二氏だったら「フランスの女流らしい演奏」となるだろうか。

「ああ、クララという人の心の中には、いつもきれいな空気に包まれた深い森があるんだなあ」

ロベルト・シューマンの言葉が最も文学的かな。エレーヌ・ボッシは、コルトーとイヴォンヌ・ルフェビュールの衣鉢を継いだ人。コルトー譲りの古ぼけた鐘の音色にも似た音一粒一粒に言いたいことを含んでいる風情がある。しかし、多彩多様なアクセントはルフェビュール譲りで渾然とそこに存在するだけという音楽ではなくて、構築性への目配りが加わってくるので見通しの良い演奏だ。ヴァイオリンを弾いているアニー・ジョドゥリィも柔らかい音色の持ち主です。

アナログレコード時代にこうした演奏が話題になり、アナログレコードでクラシック音楽を愛好していたものは一度は耳にしている録音だった。
クララ・シューマンの作曲家としての才能を示していたこと。今後ますます録音される機会は増えるのは確信してるし、その時はボッシの録音を引き合いに出されるのは予測できる。廃盤になってしまうことも度々だから再販を逃さないように心がけています。

Clara Schumann (1827-1896) – Piano pieces:
Three Preludes and Fuges, op.16
Three Romances, op.21
Variations on a theme by Robert Schumann, op.20
Pièce fugitive, op.15 no3.
Romance in B minor
Three Romances, op.11
Three Romances for Violin and Piano, op.22 *

Hélène Boschi – piano
Annie Jodry – violin *

CALLIOPE CAL 9211


シューマン/尹伊桑:チェロ作品集(エンダース)

Isang Enders – Schumann : Mit Myrten und Rosen (Complete Works for Cello & Piano) MP3 Download

作曲/曲目

Robert Schumann (1810-1856):
Adagio and Allegro in A flat major, op.70 for horn and piano – version for Cello and Piano

Isang Yun (1917-1995):
Espace I

Robert Schumann (1810-1856):
Fünf Stücke im Volkston op.102 for Cello and Piano

Isang Yun (1917-1995):
Nore

Robert Schumann (1810-1856):
“Mit Myrten und Rosen” from the “Liederkreis” – transcription for Cello and Piano

Fantasiestücke, op.73 for clarinet and piano – version for Cello and Piano

Andante Cantabile in A major – from from the Piano Quartet, op.47

Catalog: Berlin Classics 0300430BC / MP3 Download

演奏者

Isang Enders
– cello

Andreas Hering
– piano

録音: 17-19 December 2010, LGM, Carl Maria Von Weber, Dresden, Germany